民法
行政書士試験 2022年度 問題33
法定利率に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でない ものはどれか。
1 利息付金銭消費貸借契約において、利息について利率の定めがなかったときは、利息の利率は借主が金銭を受け取った日の法定利率による。
2 利息付金銭消費貸借契約において、当初適用された法定利率が変動したときは、当該消費貸借の利息に適用される法定利率も一緒に変動する。
3 利息付金銭消費貸借契約において、利息について利率の定めがあったが遅延損害の額の定めがなかった場合に、当該利息の約定利率が法定利率より低かったときは、遅延損害の額は法定利率によって定める。
4 不法行為に基づく損害賠償において、遅延損害金は、原則として不法行為時の法定利率によって定める。
5 将来において取得すべき利益についての損害賠償の額を定める場合において、その利益を取得すべき時までの利息相当額を控除するときは、その損害賠償の請求権が生じた時点における法定利率により、これをする。
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1 妥当 利息付金銭消費貸借契約において、利息について利率の定めがなかったときは、利息の利率は借主が金銭を受け取った日の法定利率による。
民法589条2項及び404条2項により、利息の約定があり利率の定めがないときは、利息が生じた最初の時点(金銭受領時)の法定利率によるため正しい。判例による例外は特にない。
2 妥当でない 利息付金銭消費貸借契約において、当初適用された法定利率が変動したときは、当該消費貸借の利息に適用される法定利率も一緒に変動する。 答え
3 妥当 利息付金銭消費貸借契約において、利息について利率の定めがあったが遅延損害の額の定めがなかった場合に、当該利息の約定利率が法定利率より低かったときは、遅延損害の額は法定利率によって定める。
民法419条1項本文により、金銭債務の不履行による損害賠償額は法定利率による。同項ただし書は約定利率が法定利率を超えるときのみ約定利率によるとするため、約定利率が法定利率より低い場合は法定利率による。
4 妥当 不法行為に基づく損害賠償において、遅延損害金は、原則として不法行為時の法定利率によって定める。
民法419条1項及び404条2項により、遅延損害金の利率は不法行為時の法定利率による。ただし、同条1項但書により、約定利率が法定利率を超えるときは、その約定利率によるという例外がある。
5 妥当 将来において取得すべき利益についての損害賠償の額を定める場合において、その利益を取得すべき時までの利息相当額を控除するときは、その損害賠償の請求権が生じた時点における法定利率により、これをする。
民法417条の2第1項は、将来取得すべき利益の損害賠償額から中間利息を控除する場合、損害賠償請求権が生じた時点の法定利率による旨を定めており正しい。本規定に判例等の例外条件は設けられていない。