行政書士試験 2024年度 問題6
問題 6 選挙制度の形成に関する国会の裁量についての次の記述のうち、最高裁判所の判 例の趣旨に照らし、妥当でないものはどれか。 1 都道府県が歴史的にも政治的、経済的、社会的にも独自の意義と実体を有する単 位である以上、参議院の選挙区選出議員に都道府県代表的な意義を付与し、その枠 内で投票価値の平等の実現を図ることは、憲法上許容される。 2 小選挙区制は、死票を多く生む可能性があることは否定し難いが、死票はいかな る制度でも生ずるものであり、結局のところ選挙を通じて国民の総意を議席に反映 させる一つの合理的方法ということができる。 3 同時に行われる二つの選挙に同一の候補者が重複して立候補することを認めるか 否かは、国会が裁量により決定することができる事項であり、衆議院議員選挙で小 選挙区選挙と比例代表選挙との重複立候補を認める制度は憲法に違反しない。 4 政党を媒体として国民の政治意思を国政に反映させる名簿式比例代表制を採用す ることは国会の裁量に属し、名簿登載者個人には投票したいがその属する政党には 投票したくないという意思を認めない非拘束名簿式比例代表制もまた同様である。 5 参議院の比例代表選出議員について、政党が優先的に当選者となるべき候補者を 定めることができる特定枠制度は、選挙人の総意によって当選人が決定される点 で、選挙人が候補者個人を直接選択して投票する方式と異ならず、憲法に違反しな い。
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最判平成11年11月10日は、小選挙区制は死票を多く生む可能性はあるが、選挙を通じて国民の総意を議席に反映させる一つの合理的方法であり、国会の合理的な裁量の範囲内として憲法に違反しないとした。
最判平成11年11月10日は、重複立候補を認めるか否かは国会の合理的な裁量に委ねられており、憲法上の要請に反するような明白な不合理性がない限り違憲とはいえないとし、重複立候補制を合憲と判断した。
最判平成15年12月17日は、名簿式比例代表制の採用や、政党投票を基本とし個人への投票を政党への投票とみなす非拘束名簿式の仕組みは、憲法が国会に委ねた合理的な裁量の範囲内であり合憲であるとしている。
最決令和2年3月24日は、特定枠制度について、政党の指定する順位に従って当選人が決定されるとしても、選挙人の総意により当選人が決定される点で個人名投票等と異ならず、憲法15条等に違反しないとした。