公権力の行使
(こうけんりょくのこうし)
国家賠償法1条1項の要件の一つ。行政庁が優越的な地位に基づき、国民に対して一方的に権利義務を形成・確定させる行為を指す。
関連用語グラフ
関連判例
指定確認検査機関の建築確認と国賠法
最高裁判所第一小法廷 平成17年6月24日
指定確認検査機関による建築確認事務が、国家賠償法上の「公権力の行使」に当たるかどうかが争われた。最高裁は、建築確認事務は本来地方公共団体の事務であり、民間機関がこれを行う場合であっても、その行為は公権…
ツツガムシ病予防接種被害訴訟
最高裁判所大法廷 昭和43年11月27日
予防接種による健康被害に対し、国家賠償法上の違法性が認められない場合でも、憲法29条3項の損失補償の法理を類推適用して救済すべきかどうかが争われた。最高裁は、公権力の行使による特別な犠牲については補償…
司法記者クラブメモ採取制限事件
最高裁判所大法廷 平成元年3月8日
法廷内でのメモ採取を司法記者クラブ所属の記者にのみ許可し、フリーランスの記者に制限したことが憲法14条に違反するかが争われた。最高裁は、報道の公共性や取材の自由への配慮から、司法記者クラブ所属の記者を…
検察官の公訴提起と国家賠償責任
最高裁判所第三小法廷 昭和53年10月20日
刑事裁判で無罪判決が確定した場合であっても、直ちに検察官の起訴行為が国家賠償法上の違法となるわけではないと判断した。検察官の職務上の義務違反が認められるためには、起訴時の証拠等に照らして、その判断が著…
東京地判昭59・5・18(損失補償の類推適用に関する判例)
東京地方裁判所 昭和59年5月18日
生命・身体に対する公権力の行使による侵害について、憲法29条3項の損失補償規定を類推適用できるかどうかが争われた事案である。裁判所は、財産権の補償を定めた憲法29条3項の趣旨を生命・身体の侵害にも類推…
関連法令
| 法令名 | 条文 |
|---|---|
| 行政事件訴訟法 | 第44条、第3条 |
| 国家賠償法 | 第1条 |
| 行政手続法 | 第2条 |
| 行政不服審査法 | 第1条 |
| 地方自治法 | 第251条の3、第250条の13 |
関連する過去問
「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に該当しない行為については、抗告訴訟の対象とはならない反面、民事保全法に規定する仮処分をする余地がある。
指定確認検査機関による建築確認事務は、当該確認に係る建築物について確認権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体の事務であり、当該地方公共団体が、当該事務につい…
「厚木基地航空機運航差止訴訟」(最一小判平成28年12月8日)において、周辺住民が自衛隊機の夜間の運航等の差止めを求めた訴訟は、行政事件訴訟法上の法定の抗告訴訟…
国または公共団体の公権力の行使に当たる複数の公務員が、その職務を行うについて、共同して故意によって違法に他人に加えた損害につき、国または公共団体がこれを賠償した…
フランス人権宣言の前文においては、人権の不知、忘却又は蔑視こそが、公共の不幸と政府の腐敗の唯一の原因に他ならない、とされ、これが人権を宣言する理由として掲げられ…
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