行政処分
(ぎょうせいしょぶん)
行政庁が公権力の主体として行う、国民の権利義務に直接具体的な影響を及ぼす行為。抗告訴訟の対象となるための要件として、判例上厳格に判断される。
関連用語グラフ
| 関連用語 | 関係 | 説明 |
|---|---|---|
| 重大かつ明白 ← | 重大かつ明白 → 行政処分 requires | 無効の要件 |
| 違法の承継 ← | 違法の承継 → 行政処分 requires | 先行・後続処分の関係 |
| 懲戒免職 ← | 懲戒免職 → 行政処分 instance_of | 公務員に対する不利益処分の一種 |
| 換地処分 ← | 換地処分 → 行政処分 instance_of | — |
| 事実行為 ← | 事実行為 → 行政処分 contrasts | 法的効果の有無による対比 |
| 合理的裁量 ← | 合理的裁量 → 行政処分 requires | — |
| 蓋然性 ← | 蓋然性 → 行政処分 requires | 処分の適法性判断の基準 |
| 到達主義 ← | 到達主義 → 行政処分 requires | 処分の効力発生時期の基準 |
| 抗告訴訟 → | 行政処分 → 抗告訴訟 requires | 抗告訴訟の対象 |
関連判例
建築確認取消訴訟事件
最高裁判所第三小法廷 昭和59年10月26日
建築確認の取消しを求める訴えにおいて、工事完了後も訴えの利益が存続するかが争われた。裁判所は、建築確認は工事開始前の計画適合性を判断する行為にすぎないため、工事完了によりその目的を達し、訴えの利益は消…
行政処分の明白性要件に関する判例
最高裁判所第三小法廷 昭和36年3月7日
行政処分の無効確認訴訟において、処分が当然無効となるのは、その瑕疵が重大かつ明白である場合に限られると判示した。明白性の判断基準として、処分の外形上客観的に誤認が一見看取し得るかという「外見上明白説」…
労災就学援護費支給決定処分取消請求事件
最高裁判所第一小法廷 平成15年9月4日
労災就学援護費の支給は、労働基準監督署長による支給決定処分によって初めて具体的な請求権が発生する仕組みである。そのため、支給・不支給の決定は、国民の権利義務に直接影響を及ぼす行政処分に該当する。したが…
水道料金改定条例の処分性
最高裁判所第三小法廷 平成18年7月14日
水道料金を改定する条例が、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるかどうかが争われた。最高裁は、条例は不特定多数の者に対して一般的に適用されるものであり、個別の行政庁の処分と実質的に同視することはできない…
土地区画整理事業計画決定の処分性
最高裁判所第三小法廷 平成20年9月10日
土地区画整理事業計画の決定が、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるかどうかが争われた。最高裁は、当該決定により地区内の宅地所有者等は換地処分を受けるべき地位に立たされ、その法的地位に直接影響が及ぶとし…
輸入差止通知の処分性に関する判例
最高裁判所第三小法廷 昭和54年12月25日
税関長による輸入差止通知について、単なる観念の通知にとどまらず、輸入申告者が適法に輸入する道を閉ざされるという法律上の効果を生じさせるものであると判断した。このため、例外的に処分性を有し、行政処分に当…
行政処分の無効要件(重大かつ明白な瑕疵)
最高裁判所 昭和36年3月7日
行政処分の無効要件として、瑕疵が「重大かつ明白」であることを原則として要求した判例である。ただし、第三者の利害に影響しない場合など、例外的に明白性がなくとも重大な瑕疵のみで無効となる場合があることを示…
保育所廃止条例の処分性
最高裁判所第二小法廷 平成21年11月26日
保育所を廃止する条例が、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるかどうかが争われた。最高裁は、条例制定は原則として処分性を欠くものの、特定の保育所のみを廃止対象とし、入所中の児童等という限られた特定の者の…
関連法令
| 法令名 | 条文 |
|---|---|
| 民法 | 第977条 |
| 地方自治法 | 第242条の2 |
関連する過去問
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重大かつ明白な瑕疵を有する行政処分は当然に無効とされるが、処分の瑕疵が明白であるかどうかは、処分の外形上、客観的に誤認が一見看取し得るものであるかどうかにより決…
関税定率法(当時)の規定に基づく輸入禁制品に該当する貨物と認めるのに相当の理由がある旨の税関長による通知は、いわゆる観念の通知と見るべきものであるが、当該通知が…
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