対抗要件
(たいこうようけん)
権利の取得や変更を、第三者に対して主張するために必要な法律上の要件。債権譲渡においては、債務者への通知または債務者の承諾が確定日付ある証書で行われる必要がある。
関連判例
時効完成後の再度の時効取得
最高裁判所第三小法廷 昭和36年7月20日
時効完成後に現れた第三者が登記を備えた場合であっても、その後さらに時効に必要な期間占有を継続したときは、その第三者を新たな起算点とする時効完成前の第三者と同視できるとされた。これにより、時効取得者は登…
民法94条2項の第三者(債権譲受人)
最高裁判所第一小法廷 昭和42年10月27日
仮装譲渡された債権を譲り受けた者が民法94条2項の「第三者」に該当するかが争点となった。最高裁は、債権の善意の譲受人も同項の第三者に含まれると判断した。ただし、債務者に対して対抗するためには、別途民法…
抵当権の物上代位と賃料債権の譲渡
最高裁判所第二小法廷 平成10年1月30日
抵当権者は、物上代位権を行使して賃料債権を差し押さえることができるが、その債権が既に譲渡され対抗要件を具備している場合が問題となった。裁判所は、抵当権者による差押えが、債務者(賃借人)が譲受人に弁済す…
遺贈と登記の対抗関係
最高裁判所第三小法廷 昭和39年3月6日
遺贈による不動産の取得は、民法177条の「物権の変動」に該当するため、登記を備えなければ第三者に対抗することができない。本判決は、共同相続人から持分を譲り受けた第三者と受遺者との関係においても、この対…
集合動産譲渡担保
最高裁判所第三小法廷 昭和62年11月10日
構成部分が変動する集合動産を譲渡担保の目的とできるかが争われた。裁判所は、種類、場所、量的範囲の指定により特定されていれば、一個の集合物として譲渡担保の目的となり、占有改定により対抗要件を具備できると…
関連法令
| 法令名 | 条文 |
|---|---|
| 民法 | 第605条の2、第899条の2、第5条、第605条の4、第560条、第469条、第1014条、第468条、第11条、第581条 |
関連する過去問
賃貸借の目的である不動産が譲渡された場合、その賃貸人たる地位は、別段の合意がない限り、当然に譲渡人から譲受人へと移転し、譲受人が新たな賃貸人となる。
根抵当権の元本確定前に、債権の一部が第三者に譲渡されたとする。この場合、対抗要件を具備していても、譲受人は当該債権について根抵当権を行使することはできない。
Bの時効完成前に、CがAから甲を買い受けて所有権移転登記を了した場合、Bは、Cに対して、登記なくして時効による所有権取得をもって対抗することができる。
構成部分が変動する集合動産であっても、その種類、場所および量的範囲が指定され目的物の範囲が特定されている場合には、一個の集合物として譲渡担保の目的とすることがで…
甲土地を所有するAが死亡して、その子であるBおよびCについて相続が開始した。遺産分割により甲をCが単独で相続することとなったが、Cが相続登記手続をしないうちに、…
AがCに対して有する賃料債権をEに譲渡し、その旨の債権譲渡通知が内容証明郵便によって行われた後、Bが抵当権に基づく物上代位権の行使として当該賃料債権に対して差押…
被相続人が、相続財産中の特定の銀行預金を共同相続人中の特定の1人に相続させる旨の遺言をしていた場合、当該預金債権の価額が当該相続人の法定相続分の価額を超えるとき…
債権譲渡の通知が債務者に到達する前に、債務者がすでに譲渡人に対して弁済していたとする。この場合、債務者は、譲受人から債権の弁済を請求されたとしても、これを拒むこ…
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